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2014年5月23日 (金)

石の街、檸檬の国 ~南イタリア旅行記 その2 水牛 そしてレンタカーの悲劇その2~

CASEIFICIO。

いや、ここまでの道のりもなかなか...高速をおりてから一般道を走ってきた訳だけれど、相変わらず曲がる意思表示のためにワイパーを動かす、という...いや、必ず間違えるだけだけれど。ほんと、ワイパーとウィンカーのレバーまで反対についていなくてもよさそうなものだけれど...

ふと...GPSを見ると、バッテリの残量がほぼない。

ここまで、なんとかGPSを頼りに、時折ミスリードされつつも走ってきたのだ。

目を疑った。

バッテリの残量がない、ったって、電源はソケットから取っているはず。さては、きちんとはまっていない?

Jが差しなおしたり、ぐりぐり回してみているが、充電されない。

おいおい...

ともかく、水牛モッツアレラの工場CASEIFICIO近くまでたどり着いた。入り口を一旦通り過ぎてしまい、ちょっと戻ってようやく到着。

ふぅ...

駐車場に車を停めて、エンジンを切る。どっと疲れが寄せてくる。

GPS問題はとりあえず置いておいて、水牛モッツアレラのショップに行ってみる。

P4300012_rJが英語で話しかけている。

以下、想像だ。

「バッファローモッツアレラ、あるんですか?」

ちなみに、ガラスのケースにはモッツアレラは見えない。

「ええ、あるわよ。どれだけいるの?1kgが普通だけど。」

「??1kg!ちなみに、どれくらい日持ちするの?」

「そうね、3日くらいかしら」

「じゃぁ、やっぱりお土産にはならないわね。」

「ハーフサイズもあるわよ。500g。」

それにしてもだ、500gものチーズ、いつ、だれが、どうやって食べるのか??俺たちは旅行中だ。

だが、こういうとき、それを買わない、というのは、何か違うのだ。そういう感覚はJと共有できる。そう、買うしかないのだ。ここまで来たら、買うしかないのだ。買うのだ、J。

「じゃあハーフサイズでください。」

どん!

0194de87a071708af07323b1d459c54a02fこれは後日の写真だけれど、そう、500gのモッツアレラチーズというのは、いうなればソフトボールだと思ったらいい。

乳清のような水の入った透明なビニール袋に、金魚よろしく入れられて、そしてこのソフトボールはやってきたわけだ。

まぁ...これは追々なんとかするしかない。

さて、ここで水牛...バッファローモッツアレラチーズを買う、というJの小さな夢はとりあえず実現したわけだ。

あとは、水牛や~い。どこだ~

ほのかに香ってくる牛臭さ。放牧されている水牛をイメージしたのだが、広大な牧場っぽいものはあるが、牛は1頭もいない。ともかく、においのする方に行ってみよう。

P4300027_rこの子(犬)。

なんだか知らないけれど...いや、きっとこの人はいい人だ、と思ったのだと思うけれど、この後、ず~っと我々の後を愛嬌ふりまきながらついてきた。なかなかかわいい犬だ。この旅で出会った犬猫の一匹目だ。

まだ、猿も雉も出てこないけれど、とにかく犬を連れて牛を探す。

あ!

P4300034_rいた!

P4300046_rいっぱいいた。

巨大な牛舎に、数百頭いるのではないか?100頭以上はいるよな。というくらい、牛だらけだ。バッファローなどというから、少々気が荒いのかと思ったら、実に大人しくエサを食べている。

立派なつのだな。オスかな...といったら、Jが、「ミルクとるんだから、メスに決まってるじゃん」

・・・ああ、そりゃそうだね...たしかに。

さて、犬と一緒にひとしきり水牛を見て回って、まぁ臭いし、そろそろちょっと併設のヨーグルテリアで何か食べるかな。

P4300065_rこんな感じの雰囲気のあるカフェのようなもの。中ではヨーグルト、ジェラート、エスプレッソやカフェラテなどのドリンクと、なんだかよく知らない形をした(聞いたけれど忘れた)パンケーキのようなものが売られている。それとヨーグルトだ。

適当に頼む。パンケーキとヨーグルトのセットにエスプレッソ。なんというか、ボリュームがありすぎて辛い...

エスプレッソは、なんだか飲むというほどの量がないので、今一つ釈然としないコーヒーだ。日本式のコーヒーがやっぱりいいなぁ。濃くて苦いコーヒーに砂糖をたくさんいれてごくっと飲む。何がいいのかよく分らない。いや、正直なところ。苦すぎて繊細な風味も分らないし。

さて、次は勇気を出して初めてのおつかいだ。

Jと一緒に行動していると、海外では自然に頼ってしまう。しかし、それでは立派な大人になれないので、頑張って、ソフトクリームを買ってみる。そう、僕は甘いもの好きだ。苺ソフトなんて、もうメロメロになってしまう。今回は、え~っと、何味だったか忘れた。が、おいしそうなのを選ぶ。見た目だ。

カフェのお姉さんに、これ!コーンでね!いやいや、そっちじゃなくてそっちのワッフルコーン。うん、そうそう。ほとんど手振りだ。

ともかく、そうやって買ったジェラートは、濃厚かつ爽やかで、とても美味しかった。

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さて、今日はこれからマテーラまで行かないといけない。

距離にして約190㎞。高速走って2時間とか。う~む、朝の事故以来、1日がとても長くなりそうだ。

出発前に、ずっとついてきた犬にお別れを。もう一匹犬が出てきて、なんだか立場が弱いように見える。

なんだか気に入らないので、手に持っていたコーンを、こっそりずっとついてきた方の犬にあげる。じゃあね!

GPS。そう、問題は解決していない。

もう一度ぐりぐり、ぬきさし、してみる。全然だめだ。本体が悪いのか、コードが悪いのか...

こうなると、もう唯一の頼りは空港で借りてきたwifi。そしてiphone。

結論的にいうと、これがあったら、GPSはほんとにいらない。iphoneとgoogleマップは最強だ。

僕もJもiphoneユーザなので、とりあえずJのiphoneを使う。バッテリが切れたら僕のに変えることにする。そう、バッテリの持続時間が命だ。

そして、バッテリといえばもっと困るのはWIFI。こっちのバッテリが切れれば、すべて終わる。

高速をひた走るときはWIFIの電源を落とす。走行距離からそろそろ高速を降りる、とか、曲がる、とか、そういうときに電源を入れる。涙ぐましい努力だ。

どうにも、これから行こうとしているマテーラ。そして世界遺産サッシ。そして洞窟ホテル。そんなに広い道をドン、と行けるような場所じゃなさそうだ。バッテリが切れたら終わりだ。

随分長い時間、走った気がする。ずいぶん雨も降っていないのにワイパー動かした。

イタリアの交差点はロータリー交差点。これも経験した。未経験の皆さん、大丈夫です。GPSでなくて、googleマップを使いましょう。

「次の交差点、ロータリー、2番目の出口です」と教えてくれる。反時計回りにロータリーを回りながら、一つ、二つ、と数えて、そこから出ればいい。素晴らしい。このロータリー交差点は、慣れると非常に効率的であることが分かる。曲がり損ねても、もう一周すればいいだけだし。

マテーラ。

そして、サッシの表示が見える。

あそこかな?いや、まだ。あそこ曲がるのかな?いや、まだ。随分走って、あ、そこ。

・・・いや、ほんと、そこからが大変だった。イタリアでの車の運転。ほんと、大変...

to be continue...






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