石の街、檸檬の国 ~南イタリア旅行記 その9 アマルフィ~
アマルフィ。
美しい海岸線から立ち上がる急な山肌にへばりつくように家々が建ち、檸檬などのかんきつ畑がやはり急な山肌に広がる。
どうにも違和感がない。気持ちが馴染む。
ああ、そうか。瀬戸内の風景と似ているんだ。
僕が生まれ育ったのは、広島県は尾道市。海沿いではなかったけれど、家にはみかん畑もあったし、釣りに行くのに自転車を漕いで向島にフェリーで渡り、山を乗り越えて走ると、周りはみかん畑や八朔などのその他の柑橘の畑が広がっていた。
広島県は広島市中心部のデルタを除くと平地がほとんど無いところで、家も畑も山肌にへばりついている。
穏やかな地中海と相まって、とても似た雰囲気を感じた。
さて、このイタリア編のブログを書き始めて何か月になるのだろう。
少なくとも、これは2014年のゴールデンウィークの話で、実は、2015年、今年のゴールデンウィークはサンフランシスコ界隈に行ってきたりもしていて、その前にバリ島にも行ったりしていて、とっても今更な感じがしながら、久しぶりにペン...いや、キーボードに触っているところ。始めたことは収束させねば...
記憶も薄れてきてはいるのだけれど、逆に、鮮明に記憶に残っていることだけにセレクトされてきているともいえるから、そんなレベルで少し駆け足で残りを紡いでみたい。
眺めの良いテラスで朝食を食べ、とりあえずアマルフィの街に降りてみることにする。
聞くと、小路
をひたすら下っていくと、歩いて街に行けるらしい。では、行ってみよう。
降り始めるとすぐに、作業用のモノレール...みかん畑を知っている人は知っているかも知れないけれど、みかんを畑から降ろすためのものがあって、それを乗用に変えたようなもの...があった。
下からおじさんと子供があがってきた。あ、これ、使っていいのかな?と思って、乗ってボタンを押してみる。
お、動いた!
道沿いにゆっくりと下っていくのだが...あれ?人の家の敷地に入ってしまった!
と思ったら、家の中から人が出てきて怒られた...どうも個人的に敷設しているようだ。けど、この小路、個人所有の道じゃないよね??それを一部占有しているような気もするのだけれど...
まぁ、なんて言って怒っているのか僕には分からないので、とりあえず謝る。
こんな感じの小路をひたすら降りる。景色はいい。
しかし遠い...J、へばり気味。
下の方に来ると、生活道、という雰囲気になってくる。はためく洗濯物。いかにもイタリアらしい建物。これはこれで楽しい。体力のある人にはおすすめするが、少なくとも僕は登る気にはならんな。
降りたところから海に向かって突堤が伸びている。アマルフィの街を見る。
振り返る。
ここを降りてきたんだな。ほとんど崖だよなぁ。
街に向かって歩く。
大聖堂。
人、多い。
豪華絢爛。美しい天井画、モザイク、彫刻。
宗教がこれほど華美であれば、そこにはお金の匂いが感じられるけれど、そういう余裕があればこそ発展する芸術もあるのだろうから、何が正しいとか間違いとか、そいう話ではないような気がする。
その時代の香りと感じられるこの石の街は、やはり素敵な場所だと思う。
なんだかイタリアっぽい店先。
レモンのジェラートを食べながら歩く。
急な雨。
駆け込んだ店でカプチーノとピザを食べる。
デカすぎ!
とても全部食えない。
どうにも、海外旅行に来るとお腹が張って調子悪くなる傾向がある。これは時差の影響なのか、緊張(ストレス)が原因なのか、はたまた食べ物のせいなのか。だから、あまり大量の味の濃いものはちょっと食えない。
土産物屋を覗く。陶器の店を覗く。歩き疲れてくたくただけれど、そうして時間が過ぎていく。よいね。
帰りはバスに乗ろう、と思ってバス停らしきところで延々待つのだけれど、なかなかそれらしいバスが来ない。
Jはバス停近くのお土産物屋に行ってしまって、僕はバスを見張る。けれど、携帯電話が使えないから、バスが来てもJに伝えられない。でも、Jはなかなか出てこない。う~む...なんとなく、1年以上経っても記憶に残っているということは、結構イライラしてたんだな。俺。
ディナーの話はもうしたね。
さて、明日は天空の街だ。
to be continue...
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