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2013年7月16日 (火)

湯のある風景~青森、春遠からじ~ その4 「奥入瀬とランプの宿」

山を越えて下り...つまり十和田湖川にはいると、途端に雪がなくなってきた。

奥入瀬渓流に入る。

とりあえず、圧倒的な雪と、もし路面に積雪していたらどうしよう...という恐怖感を乗り越えた疲れもあり、昼食を取ることにする。

ちょっと雰囲気変えて、星野リゾートの奥入瀬渓流ホテルに車を寄せる。

ラウンジでランチだ。

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なかなか...絶景。もっとも新緑も紅葉もない葉を落とした閑散とした風景ではあるが、それはそれ。葉を茂らせるだけが木ではなく、美しさにもいろいろある。

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こんなカレーライスをいただいた。結構うまい。さすが星野リゾート。

要所要所で車を停めながら、奥入瀬渓流を巡る。

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水を見れば魚を想う。

釣り師とはそういうもので、渓相を見つめ、ここならどこがポイントか?

竿を握る自分を夢想する。もう少しいいシーズンに、ここでフライを振ってみたいな...とか、あの流れ、あの澱みだな、とか...

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丸太橋を見れば、渡りたくなる...うむ、少年だ...

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変化にとんだ渓の風景に、心惹かれる。

雪解けの豊かな流れ。

さて、言葉のいらない風景を眺めて、十和田湖に着く。

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で、ふと...そういえば、今夜の宿に確認の電話していなかったな~と思い出す。

ちょっと不安もよぎって、電話してみると...

「え?ちょっとお待ちください...」

この、宿での電話で、「え?」というのは止めてほしい。こっちが「え?」と不安になるから。

大概の場合は、「あ、田中様、お待ち申しております。」などと続くのだけれど、

よぎった不安は現実に...「いえ、田中様のご予約は...え~っと田中〇〇さまですよね?」

・・・沈黙・・・

予約をした僕は立つ瀬なし...

あれ????

Jの視線が心なしか冷たいような...

今回の旅行。何せ、5泊だ。しかも予約はそれなりに余裕をもってやっている。

しかもしかも、僕は出張やらなんやらで宿の予約はたくさんしていて、宿の予約、ということに、まったく緊張感がなくなっていて、言い換えると注意力を失っている。旅行ボケかもしれない。

いろいろ考えるに、今回の旅程では、この近辺に2か所宿を抑えていて、どうにも、日にちと取った宿の関連性が頭の中でごちゃごちゃになっていたようだ。

もう一か所の宿に電話すると、そっちでとれてた...あ~焦った...

が、しかし!どうにも、十和田湖からその宿の方向に向かうルートが通行止めになっている様子。

う~む...

仕方なく、来た道を途中まで引き返し、山越えで宿を目指す。

あの雪を見ているから、さらに山、という雰囲気のところに入りたくはないのだが。

で...

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あまりの雪に、なんとなくいい加減にしろ!と、雪を殴る、の図。

しかも、花粉症気味でマスクをして、サングラスかけてるから、なんだかあやしい...

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十和田湖遠景。

そして、いよいよ温泉連泊一泊目(前日のビジネスホテルの温泉はノーカウント)。

ランプの宿 青荷温泉だ。

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・・・が...

正直、玄関を入ってちょっと「う~む」と思い、当てられた離れの建物、部屋をみて、さらに「う~む」と悩む。

あちこち、カメムシだらけ。季節がら仕方ないが、いろいろ隙間だらけなので、入ってきてもまったく不思議がない。

カメムシ。つまり臭い。踏んづけたりしたら最悪だ。

温泉旅館好き、温泉好きなのだが、鄙びた風情も好きなのだが、今回の旅で、案外僕はワイルドではないな、と実感した。

あまりに粗末すぎて落ち着かない。

写真にとると、雰囲気は悪くないのだが...

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しかし、さぶい...ゆかたで移動するような気温ではないが、お風呂に行くにも外に出ないといけない。

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夕食は、まぁなんというか...ボリューム感とか、高級感とか、そういうものは求めてないのだけれど、冷えた天ぷらとか、ちょっとなぁ、という感じ。

宿の店主の面白いトーク。また真っ暗でランプを頼りにした食事も、趣向としては...いや、僕なんかより旅慣れた人には面白いのかも知れないけれど、とにかく落ち着かない。

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この宿には、電気がない。

いや、正確にはところどころに自家発電の電気は来ているのだけれど、客向けには一切電気の供給がない。

つまり、ドライヤーなどもあるわけがない。

ちなみに、僕は髪の毛に結構癖があるので、ドライヤーは欲しい派なのだ。

この宿の教訓として、帰ってから旅行用のドライヤーをAmazonで買ってしまった。


はたして、この宿にリピートしたい、と思うような日が来るのか???

確かに一定のリピーターはおられるようなので、もっと歳とったら?う~む...

今回はとりあえずいい経験をした、というくらいしか考えられないな。

ちなみに、温泉自体はそう悪くはなかったのだが、シャンプーすら置いていなくて、これにはちょっと「おいおい...」という感じだった。

やっぱり、もう来ないだろうな。ここには。

好みの問題だが、ここは僕の好みではない。

そして、僕たちは海を目指す...


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